国内の金利上昇に伴うライフネット生命のEEV(ヨーロピアン・エンべディッド・バリュー)への影響を教えてください。

A

 

国内金利が上昇すると、EEVの構成要素である「修正純資産」と「保有契約の将来利益現価」にそれぞれ次のような影響があります。

 

まず、「修正純資産」に関しては、金利上昇に伴う有価証券の時価下落によって減少します。
次に、「保有契約の将来利益現価」について、保有契約から生じる将来の利益のうち、保険料と保険金の差額から生じる死亡保障等に関連する将来利益現価は、より高い金利で割り引いて評価されるため減少します。一方、将来の支払いに備えて積み立て運用している資産の将来の資産運用収入は金利上昇で増加するため、資産運用の将来利益現価は増加します。

 

一般的な生命保険会社は、EEVの金額以上の運用資産を保有しており、金利変動が資産運用の将来利益現価に与える影響が相対的に大きく、金利が上昇すると修正純資産の減少額以上に保有契約の将来利益現価が増加し、EEVが増加する傾向にあります。

 

一方、ライフネット生命は、保障性商品のみを取り扱っているため、EEVに対して運用資産の金額が小さく、金利上昇による資産運用の将来利益現価への影響が相対的に小さいため、金利が上昇すると保有契約の将来利益現価は修正純資産とともに減少し、EEVが減少することとなります。
なお、当社のEEVが金利の影響を受けにくいという点は大きな特長となっています。


参考:2023年度第3四半期決算説明資料

 

 

 

 

 

 

 

国内の金利上昇に伴うライフネット生命の財務諸表への影響を教えてください。

A

 

ライフネット生命は、IFRS(国際財務報告基準)を任意適用しており、財務諸表も経済価値ベース評価となっています。そのため、財務諸表への影響も基本的にはEEVへの影響と同様で、金利が上昇すると純資産が減少することとなります。

 

一方、今後毎月得られる保険料収入をより高い金利水準の債券で運用することができるという点ではポジティブな影響が期待できます。

 

 

 

 

 

 

2023年度の業績予想を教えてください。

A

 

2023年5月に開示した2023年度の業績予想を2023年8月に修正しました。

「保有契約年換算保険料」の修正の理由は個人保険が弱含む一方で団体信用生命保険が順調な立ち上がりとなったためであり、「親会社の所有者に帰属する当期利益」の修正理由は、2023年度第1四半期における保険金等の支払い実績が想定よりも少なかったことに加えて、金融市場の動向を踏まえた金融損益が想定よりも上回ったためです。
2023年8月に開示した業績予想は、保有契約年換算保険料28,200百万円、保険サービス損益8,600百万円、親会社の所有者に帰属する当期利益5,800百万円を見込んでいます。

 

詳細は、2023年度第1四半期決算短信の「業績予想」をご覧ください。

 

 


 

 

 

資産運用の方針を教えてください。

A

 

当社は、将来、ご契約者さまへの保険金等のお支払いを確実に行うため、資産の大部分を高格付けの公社債を中心とした円金利資産に投資し、堅実な運用を行っています。

 

また、資産全体でのバランスを見ながら、国内債券に加えて株式や海外の公社債を部分的に保有しています。今後においても、適切なリスク管理の元、市場環境を十分に考慮しながら資産運用収益の増加を目指してまいります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

解約失効率の状況を教えてください。

A

 

解約失効率は、一定期間の解約失効の件数を保有契約件数の平均で除した比率を年換算した数値です。当社の解約失効率は開業以来6~7%で推移をしています。

 

一般的に、解約失効は、初年度の契約から発生しやすいと言われており、当社は、同業他社に比べ、開業からの日が浅いことから、保有契約件数に対する初年度契約の割合が高いことが解約失効率上昇の懸念要因となり得ることを認識していますが、今後もご契約者向けのサービスを充実することなどにより、解約失効率の改善に努めます。

 

 

 

 

 

 

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